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代官山ってどんな街?

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2016/3/29 06:00

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【たべることはいきること vol.4】料理で身につく、子どもの“力”って? 子どもクッキングをはじめよう!〜前編

子どもと一緒に「料理をする」ということ

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「子どもと一緒に料理をしたいけれど、何からはじめたら…」

「そろそろお手伝いをさせたいけれど、何をさせよう?」

「そもそも子どもと料理できるのっていつから?」

そんなママたちの声を受けて、管理栄養士で二児のママでもあるライターが、子どもが料理に携わる重要性をお伝えします。

楽しく料理して、食への関心や興味を持ってもらうきっかけに。子どもが料理するときの工夫をまとめました
楽しく料理して、食への関心や興味を持ってもらうきっかけに。子どもが料理するときの工夫をまとめました

苦手な食べ物の克服だけじゃない、料理で身につく様々な“力”

「子どもが料理に携わる」ということの重要性に気づいたのは、保育園で働いていた際、給食室で「お手伝い係り」を作ったのがきっかけです。

食育の一環で、「料理を作ることで、苦手な食べものを克服してくれればいいな…」というくらいに思っていましたが、始めてみると沢山の発見がありました。

子どものなかには、長い時間同じ作業をするのが苦手な子もいます。そんな子には、「ひとつの料理を最初から最後まで作らせる」のではなく、「料理のなかの工程のひとつだけお願いする」のが大事。

「お手伝い係り」では、1つの仕事ではなく、短い仕事をいくつかお願いするように。

卵を3つ割ってもらい、溶きほぐす。和え物の味見をして、最後の味付けをしてもらう。すると「一つ一つの作業を完結できた!」という達成感が得られます。

自分が最終OKを出した味付けの料理をみんなが「美味しい!」と食べてくれる幸せ。そんなところから子どもはみるみる自信をつけ、「食への関心」が芽生えます。そして、これを繰り返すことで作業の“集中力”が身についてきます

ひとつの工程でも、「できた!」という達成感が得られるとうれしいものです
ひとつの工程でも、「できた!」という達成感が得られるとうれしいものです

「子どもにお料理させたいけれど…」

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そんなママ友の一言で子どもの料理教室を始めたのは5年前。

わたしは、息子が料理する姿をSNSにたびたび投稿していました。親なので、子どもの料理にはもちろんハラハラ。初めは「汚さないで!!」と言ってしまったり。

保育園の「お手伝い係り」の子どもたちには優しいまなざしで見守れたのに、自分の子となると上手くいきません。

そこで、家のなかでママも子どもも快適に料理をする工夫を考えました。

「汚さないで!」と思うなら汚れないように!

混ぜる時にこぼしてしまうようなら、初めはポリ袋を使って混ぜ合わせるお手伝いがいいかも!

また、食品に関わる人のことを話してみるのも大事です。我が子は、ごまをこぼしてしまった時に、「ごまを作り、収穫する大変さ」を話してみました。きれいに拾えば大丈夫! 想像することで次から注意するようになり、集中して取り組めるようになります。

子どもに「包丁」を使わせるのは、いつから?

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子ども用の包丁でなく、しっかりと切れるものを使うことで危険への意識を高めます。あとは子どもへの“信頼”も忘れずに!
子ども用の包丁でなく、しっかりと切れるものを使うことで危険への意識を高めます。あとは子どもへの“信頼”も忘れずに!

親子でクッキングとなると、子どもも大人もまず包丁へ気がいきがちですが、これはかなり高いハードル。

私の料理教室では、包丁はとても切れるものを使います。まずは手始めに…と、先が丸いギザギザの子ども包丁を使う方もいますが、これはあまりお勧めはしません。安全面では安心ですが、なかなか具材が切れないため、包丁を持つ手に変な力がかかってしまい、ホンモノの包丁を持ったときに危険だから。

包丁を渡すときは、子どもたちにきちんと危険を話し、心を落ち着かせてから信頼の気持ちを込めて渡してみて。

プロセスを踏まずに包丁を渡してしまうと、子どもは今までママの姿を見てきたことで出来る気になっているし、ママはハラハラドキドキして怒ったりして「あぁ、親子クッキングってとても大変…」と2度とやらなくなるパターンが多いのです。

「包丁を使うのはまだ早い…」と感じるママさんは、包丁を使わなくても出来るレシピから始めてみましょう。

包丁なし! ごま和えを作ってみよう

①ほうれん草は洗ってキッチンばさみで切る(はさみを使えない場合は手でちぎってもOK)

②お湯でほうれん草をゆでて、水を張ったボウルに取り出す

③ほうれん草を絞る

④ごまをする

⑤ごまに砂糖、しょうゆを入れ混ぜ、ほうれん草をあえる

たったこれだけのプロセスですが、子どもが集中するポイントが沢山あります。

ママがサポートしたい点は、こちら。

・子どもがコンロに立ったときに、おへそがコンロのあたりになるような台を用意する。

・お湯を入れる鍋の高さに注意する。フライパンのふちに手を触れないように、声がけして集中させる。

・ごまをするときに、ごまが散らばらないように声がけをする。

・最後の味付けはこどもに決めてもらう。

シンプルなお料理ですが、こどもにとっては沢山の集中が必要になります。まずは短い時間で最後まで「自分ひとりで」出来るお料理を選ぶと良いでしょう。

何より、声がけが一番大切!

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わたしのこども料理教室では、声かけについて、こんなことを話します。

「鍋が熱いからね!!」というだけではだめ。子どもたちに想像させるような声がけをするのです。たとえば「熱いお鍋に触ったらどうなる??」と聞いてみます。そうすると、子どもたちにイメージが出来ます。この声がけだけで危機意識がぐんと変わります。

また、子どもを主人公にして、子どもが調理しているときは良いところを見つけて褒めてあげてください。もし飽きてしまった時は、「後はママがやろうかな?」と声がけして続けるか聞いてみるのも大事。子どもが満足した場合は終わりにするのがいいと思います。

そんなときは、食事の時に「今日はここまで作ってくれたからとても助かったな…」と伝えて「次は盛り付けのお皿を選んでみてくれるかな?」と最後までできるような声がけをしてみてください。

想像力と集中力。これが子どもが料理をすると身につく“力”です。

そして、子どもが作った料理を「美味しいね!」と食べることが何よりの幸せですね♡
そして、子どもが作った料理を「美味しいね!」と食べることが何よりの幸せですね♡

次回は、実際にこども料理教室で実際使っているレシピをお教えします!

この記事を書いた人

  • 平原あさみ
  • 平原あさみ
    生後2ヶ月と7歳の男の子のママ。管理栄養士として、テレビや雑誌のフードコーディネートやレシピ作成、オーガニックサロンや自宅サロン、子供対象のキッズキッチンも開催。