代官山ってどんな街?
代官山ってどんな街?
こんにちは、小倉です。そろそろ梅雨の足音が聞こえてきている2022年初夏ですが、外遊びが封印された途端に詰みがちな子連れでのおでかけにひとつの提案として、今回は子連れ美術館についてご紹介したいと思います!
子連れで博物館ならまだしも、美術館って大丈夫? 子どもが興味を持って見てくれるか、子どもが騒いでしまわないか、美術品をさわってしまわないか……など心配なことの方が多くてなかなかトライできないご家庭も多いと思われる子連れ美術館。
こんな展覧会なら子どもも楽しんでたよ、意外と真剣に見てたよ、など、わが家の実体験をもとにご紹介します。
わが子の美術館デビューは2歳半ごろ。地元の美術館で行われていた企画展でした。最近は公立の美術館でもアニメや漫画の企画展が多く企画されていて、あまり美術館に行ったことがないという方でも気軽におでかけできる機会が増えているように思います。
わが子が訪れたのは、「東日本大震災10年 やなせたかしの世界-愛と叙情 アンパンマンを生んだひと-」展(以下、やなせたかし展)。アンパンマン好きのこどもがいる家族連れが多そうだと見込み、子連れでも(むしろ子連れこそ)大丈夫とふみ、母一人子一人の体制で観覧しました。
たまたま自分たちの住んでいる自治体の図書館で無料チケットをもらったから、というのが一番の理由でしたが、それはおいといて(笑)
開館直前くらいに行くと、やはり小さい子を連れた家族がすでに何組か並んでいましたが、アンパンマンミュージアムのような要予約・大行列、という感じではなくすんなりと入れました(都会の美術館だったり(こちらは後述)、すごく人気な企画展、また会期終盤だと状況は違うかもしれません)。
企画展の内容はアンパンマンに関するドローイングや絵本原画のほか、やなせたかしが編集長をつとめた雑誌『詩とメルヘン』の表紙原画などがメインでした。
うちの子はアンパンマンキャラクターが集合した大きな絵画を前に「これがアンパンマン、これがカレーパンマン、これがコキンちゃん!」と大きな声で話していましたが、こちらの企画展の性質上か話し声に対しては寛容なようで、展示室内のスタッフさんも「よく知ってるね〜」とむしろ好意的に話しかけてきてくれたりしました。
この企画展にいって驚いたのは、わが子がアンパンマンキャラだけでなく『詩とメルヘン』の表紙原画にも興味を持っていたことでした。キャラクターが出てこない絵のゾーンに入ったら素通りするものだと勝手に思っていたのですが、むしろちょっとシュルレアリスム感のあるやなせたかしの絵画に夢中になって、「これが一番すき」とお気に入りの一枚も見つけていました。
その時の気分かな、なんて侮っていたのですが、企画展カタログを購入し家で見ていても、その「一番すき」な絵は変わらず「これ◯◯ちゃん(自分の名前)がすきなやつ」と言って喜んで眺めています。
そんなこともあり、こどもだから絵はわからないだろう、とか、こどもはキャラクター以外興味がないだろう、とか思うのを改めなければならないと強く思いました。そして、機会があればこうしていろいろな美術や芸術に触れさせてあげられたらいいな、とも思いました。
最近行った美術館は、東京・六本木にある森美術館。GWに東京に行く用事があり、親たちが気になっていたChim↑Pom展に行くことにしました。この時はおばあちゃんも一緒に行ってくれることになっていたので、最悪、私たちだけ見て、子がぐずったらおばあちゃんと外で待っていてもらおうと思っていました。森美術館は六本木ヒルズ内なので、遊びながら待てるところもあるかな、と。
こちらはWebから日時指定でチケットの予約や購入ができるので、時期がGWということもあり予約して行きましたが、意外と空いてました(同じ六本木ヒルズに入っている森アーツセンターギャラリーのアベンジャーズ展は激混みでした)。
さて、いよいよ展示室に入りますと、今回訪れた企画展は映像作品や体験型作品が多く、これなら少し子がしゃべったりしても大丈夫だな、と一安心。
そんな母の安心をよそに、子は飽きるどころか一番最初の展示室に展示してあった映像作品の前から動かなくなってしまいました。夢中になって見ているのは「スーパーラット」の捕獲の様子を記録した映像です。ずっと見ていました。
そのあと「ビルバーガー」を見て「ハンバーガーだ!」と、キャプションが読めるわけでもないのに立体作品を見てその様子からモチーフを理解していたり、「パビリオン」の折り鶴の山の中に入る展示が気に入って何度も出たり入ったりしていました。
私たちよりも全身で展示を楽しんでいる様子で、連れてきてよかったな、と本当に思いました。こういった大規模でエキサイティングな企画展は、地方ではなかなかお目にかかれないので、東京に来たからこそできた良い体験でした。
展示室のあとにあったミュージアムショップでお気に入りの作品のポストカードを買ってもらい、大変ご満悦になっていた娘氏。家に帰ると、自分のおもちゃスペースの壁にそのポストカードを飾っていました。おかげさまでわがやの壁にはエリイの目が輝いております。
余談ですが、こちらの「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」ではアートプロジェクト《くらいんぐみゅーじあむ》の一環?で展覧会場内に託児所が設けられていました。0歳3ヵ月~小学校6年生までが対象で、展覧会のチケットがあれば無料で利用できるそう。
音が大きいのが怖いお子さんや、あまり興味をもてなかったお子さんはこちらで待っていてもらうこともできるし、そもそもこどもと離れてじっくり見たい、という保護者の方にも嬉しい試みですよね。全国の美術館・博物館にこうした機能があればいいのにな〜。
そんな感じで、実はこどもって美術や芸術をすごく楽しんでくれるということが、実際に美術館に行ってわかりました。ぜひみなさんにも子連れ美術館にチャレンジしてほしいです!
夏休みなどの長期休みは家族連れを想定した企画展が開催されることが多いので、そういった展示からはじめてみるのもおすすめですし、ひとつの美術館の常設展に通い、行くたびにお気に入りの一枚を眺めるルーティーンをつくるのも素敵です。楽しみ方は人それぞれ!
美術館によってはファミリープログラムという、こどもと、またこどもとその家族が美術館や美術鑑賞を楽しめるような活動を行っています。
学芸員の方と一緒に展示品を鑑賞したり感想をいいあったりするプログラムや、スケッチや工作などをまじえた体験型のプログラムなど、館によって活動内容はさまざまなのでまずはお近くの美術館・博物館にこども向け・子連れ向けプログラムがあるか、チェックしてみるのも良いかもしれませんね。
以上、実は学芸員の資格を持っている(資格だけで実務経験はないのですが)小倉が子連れ美術館のすすめをご紹介いたしました〜!